平成22(2010)年8月6日(旧暦6月26日)に天底でサーザーウェーが行われた。お天気にも恵まれた御願である。参加者は15名ほどの老人会中心である。神人役の新城栄一さんも元気に参加されていた。

 【参加された神人】
   新城栄一さん(101歳)

【廻る場所】
  @神アサギ Aニガミヤー跡 Bヌルヤー跡 C天底のウタキ Dモーガー  Fアサギ庭
                                                     

【天底の神アサギ】



  ・瓦屋根の建物は天底の神アサギです(上左)。       
  ・神アサギの側のトックリキワタの下で、区長さんや書記さんを待つシマの方々(上右)。
    「草が伸びているさ〜」「区長は何してたかねー」「雨降るとすぐ伸びて大変だのに」と
    チェックするおばさんたちです。それだけ御願を大事にしているということですね。


 午後3時頃になり神アサギに参加者が集まってくる。区長さんも書記さんも準備を行なう。 神人の栄一さんも到着し、御願が始まる。区長さんが参加者の分の線香に火をつけ、一人ひとりにまわしていく。その線香を神アサギ内の香炉へ立て、皆で手を合わせる。

 供え物は花米とお酒(泡盛)と御神酒(餅米と砂糖でつくったもの)、それにタキヌウガンではなかった豆腐が用意されていた。                 (菜美路)



 これからウサンデーのためのゴザを引きます(上左)。 ピンクの後姿は天底のアイドル・玉城菜美路です♪オバアたちが、ゴザの敷き方も指示してくれます。

 神人の新城栄一さんが書記さんの車に乗っていらっしゃいました(上右)。
 神アサギの中に入って、指示を出しています。



 用意した供え物を袋から取り出す書記さん(上左)。
  渡されたお線香を再び区長さんに渡して、香炉に供えてもらいます(上右)。

  

 お線香を香炉に立てる(上右)。栄一さんの前にあるお膳がお供え物。香炉の左手前にあるのは、御願の後に参加者に配る花米を三角に包んだ紙です。
 ウートゥ〜トゥ〜〜〜。神人の栄一さん、区長さん、書記さんが神アサギ内で御願をし、参加者はアサギの外で御願をします。この直前に、区長さんが参加者に向かって手を挙げて合図していました(上左)。

【移動〜ニガミヤー跡】



 神人の栄一さんを先頭に、次の御願場所であるニガミヤーへ移動していきます(上)。



 「オバアは留守番しておくさー」と足が難儀だったのか、ゴザに座って留守番をするおばあちゃん(上左)。
 でもすぐに「やっぱり来たさー。おばあが盗まれたら、探しきれないからねー」と後を追いかけて来ていました♪(上右)      

  
 ニガミヤー内には香炉が三つある。栄一さんはその一つひとつに供え物をし、手を合わせていた。供え物のお酒、お神酒、豆腐は香炉が変わる度に毎回新しいものに変える。

 栄一さんへの聞き取りでは、ニガミヤー跡のすぐ近くにある窪みは、昔、神人たちが足を洗った場所だとのこと。「昔はみな裸足だったから、足汚れよったでしょう。それでここで洗った」そうです。                               (菜美路)

 ニガミヤー跡の屋根部分。花を謨して円形に埋め込まれたブルーのタイルがとっても可愛い。いつもここに来る度に、センスいいなあと見惚れています(左上)。

 ニガミヤー跡の庭に集って御願を待つ参加者の方々。折りたたみ式のイス持参のお年寄りもいます(右上)。

 


 御願が始まりました。真ん中の香炉を拝んでいるところです。香炉ごとにお酒、お神酒、豆腐を新しいものに変えますが、お酒、お神酒は香炉の手前に三回に分けてかけこぼし、豆腐はお膳上の右下にある紙の箱に入れます(左上)。

 御願がすんだ跡の内部の様子(上右)。

 これが神人の足洗い場の跡です。水はもうありませんが、痕跡は残っていますよ(上)。

【ヌルヤー跡】


  みんなでまたニガミヤーの右隣にあるヌルヤー跡へと移動する。ここでは5つの香炉がある(その内一つは香炉としてはないが、線香を立てかけていることから香炉があったことが分かる)。しかし、一番右端の香炉は誰かが勝手に持ってきたもので、ムラには関係ないものとして拝まないとのことであった。ここでも栄一さんは香炉一つひとつに丁寧に手を合わせていた。参加者もみなで共に手を合わせる。                                                                           
  (菜美路)

 

 ヌルヤー跡です。アリンコがたくさんいたので、区長さんがお掃除をしています(上左)。
 ヌルヤー跡の庭の入口にある椿の木の実。艶々してきれいでした(上右)。

 

 お供えものです。お膳の上、左からお神酒、お酒、豆腐。下の左から花米。右の紙箱に、御願がすんだあとの豆腐を入れます・・・・ご先祖様の食べ残しだから、次のご先祖様には回せないのですね(左上)。

 シマの方々。御願の準備の最中、色んなユンタクが続いてにぎやかです。御願の時は静かですよ(上右)。

 

 一番左端の香炉に手を合わせる栄一さん(上左)。
 ヌルヤー跡のセメント瓦。☆と三日月マークがかっこいい(上右)。

 

 見えにくいですが、四つの香炉があります。一番右の水色の香炉はどこかから持ち込まれたものなので、御願はせず、お線香は立っていません(上左)。
 線香が立てられた四つの香炉(上右)。

【天底のウタキ】

 
 ウタキへと移動する。栄一さんは杖を持って急な階段をゆっくりと登る。ウタキの祠内には4つの香炉がある。栄一さんの話によると、ウタキの祠の左壁側にある香炉は首里に向かっているとのこと。昔はこんなに香炉はなく、戦後に増えたらしい。                                                         (菜美路)

 

 ウタキへ向かう参加者のみなさん(上左)。

 栄一さんは杖を持って、ゆっくりと階段を上っていかれます(上右。

 

 お供え物です(上左)。
 まず祠の左壁の香炉に向かって手を合わせます。お膳の手前に、換えの豆腐が入ったタッパーが見えますね〜(上右)。






  続いて祠正面の香炉に手を合わせます(上左)。
  区長さんが声は出さずに手を振って、下で待つ参加者に御願の合図をします。それを見て、シマの方々が手を合わせます(上右)。

 
 御願の後の香炉。これは祠正面の香炉です(上左)。
 こちらは祠左壁にある香炉。最初に御願がなされたものです(上右)。



 ウタキの入口付近、入って右手にある石で丸く囲われた場所。井戸の跡?(上)

【モーガー】

 アミスガーの道向かいに小さな丘があり、そこに小さな祠が一つある。その中に一つの香炉があり、御願がなされる。 ここで全ての御願は終了となる。        (菜美路)

                       



 アミスガーの横を通って、黙々とモーガーへ移動する仲原弘哲館長(上)。

 

 モーガー入口。栄一さんは右手に見える書記さんの車で先に移動していました(左上)。
 モーガーの祠で御願(右上)。

 

 参加者の方々も手を合わせます(上左)。  御願のすんだ祠の様子(上右)。

 ここで御願はすべて終了いたしました。栄一さんは書記さんの車に乗って帰られました。お疲れさまでした。

【神アサギ庭(ナー)】

 
 神アサギへと戻り、ここで懇親会を行なう。栄一さんは参加されずに帰られた。飲み物やオードブルと共にお神酒が振る舞われた。また、お土産には花米を頂いた。   (菜美路)

 

 ゴザに車座になって、ウサンデーの準備です。冷たいサンピンチャが配られ、暑さも吹き飛びます(上左)。

 続いてお神酒が配られます。書記さんの他、シマの女性たちが手伝います(上右)。

 

 「お神酒ですよ〜。はい、どうぞ」。美味しくない・・・と飲まない人もいましたが(^^;)(左)

 オードブルも出ます。ちょうどお腹も空く時間で、箸が進むんですよ〜(上右)。

 

 花米が配られます。館長は頭にかけたでしょうか・・・・。そしてその効果は如何に!?(上左)

 筆者は職場の人に分け、また家に帰って家族の頭にかけて、健康願いをしましたよ。

 豆腐をパクつく仲原館長。御願は白い豆腐が使われますが、ウサンデーは揚げ豆腐で、これがとっても美味しいんです!!(上右)

 これが仲原好みのウサンデーの内容。揚げ豆腐、キュウリ巻き、カマボコ、鳥の唐揚げ。お皿の下に見えるのは、今日の御願の調査ノートです。

  
 【新城栄一さんのお話】

 神人になられてどれくらいですか?と尋ねようとしたら、栄一さんからすかさず「わたしは神人じゃない!」との答えが返ってきた。かつてはたくさんいた神人だが、今はいなくなり、自分はその代わりを務めているだけだという。栄一さんには代理という意識があるようだ。
                                                (菜美路)


 
        天底のサーザーウェー
  
                 
(平成22、2010年 8月6日金曜日 天気:晴れ)
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                               調査者:玉城菜美路、石野裕子