ノロ関係調査メモ                           トップへ


2002.1.27(日)

 石川市立博物館友の会の皆さんが「沖縄の世界遺産めぐり」(北部編)ということで訪ねてきた。歴文(展示)・今帰仁グスク・今帰仁ノロ家・崎山の神アサギ・池城墓・仲原馬場・ティラガマ・源為朝公上陸の碑・百按司墓・大北墓をゆく。贅沢な中身のゴールドコースである。今帰仁グスクの桜が満開である。しかし、風の冷たい一日でした。予定通りまわることができた。ラッキーだったのは、今帰仁ノロ家の簪(カンザシ)と勾玉を実際に見ることができたことであろう。中には私の講演を聞いたり、スライドで見たりしている方も何名かいたが、「やはり現場で、現物を見ながら話を伺うことに魅了されました」とのお礼の言葉。嬉しいですね。

 「ノロや神人は公務員です」と話しはじめると??とけげんな表情する方が必ずいる。しめたものである。そこから祭祀について、神人の役割、神人の祈り、祭り。そして祭祀を通して琉球という国をみていく。今帰仁グスクのテンチヂアマチヂ(別名カナヒヤブ)で御嶽・イビ、ノロの祈り、ムラ人の関わりを説明。神アサギでは御嶽・神アサギ・集落、そして神アサギ文化圏(北山文化圏)について、池城墓では近世初期の琉球の文字文化、運天では、琉球の県民性をつくりあげた港、さらにオランダ墓を通して長崎の出島、屋我地島と古宇利島の出島計画。大北墓では今帰仁グスクで君臨した監守とその一族の墓であること。源為朝と琉球の大和化など。そして沖縄の人々の神観念........へと。

 今帰仁や山原をフィールドにしながら14年近い歳月、地域調査や研究をしてきた。現場で物を考え、言葉を発すること。その姿勢を貫いてきたし、これからもそうしていくだろう。現場に行くたび新しい発見があり、新鮮な思いを抱いている。何回行っても飽きることなく迎えいれてくれるムラ・シマ、そして人がいる。それは人々が積み重ねてきた歴史・文化の厚みだと実感している。地域調査を広め、そして深めていけばいくほど、人間としての寛容さが問われている。そんな思いにかられている。


2002.1.29(火)

 今帰仁城跡周辺整備計画策定委員会と国頭郡小・中学校長研修会があった。二つが重なって、時差で出席。校長研修会は2時から4時半まで。講話と説明が入っている。90名余の参加者なので、どうしようか? 一昨年と同じテーマではな!手抜きはないかと考えたあげく、「神人」の映画を上映することに決定。校長研、昨日から難しいテーマでの研修会だ。それならば、気分がさわやかになる話とサクラ見のグスクまわりと相成りました。サクラは満開。サクラの下で花見する方はゼロ。沖縄では敷物を敷いて酒やご馳走を食べる姿はほとんど見かけない。今帰仁グスクでもしかり。

 話は戻って「神人」の映画。解説は少しばかりして、前回上映の時のチラシが余っていたので配布。解説と新聞記事を読んでいただければいいかなと略。ここでは「神人」の役割について。ノロをはじめ神人は「公務員です」。ノロは首里王府から辞令書を賜わり、そして御嶽における神人の祈りは「五穀豊穣」「ムラの繁盛」「航海安全」の三つが柱。神の祈りから国家の仕組みを見出すことができる。祭祀は「神遊び」ともいい、まさに人々の休日である。詳細については触れないが、支配する側と支配される側の攻めあいが祭祀や神人を通して見えてる。国とは何か? そんな話題を提供した校長研修会だった。