五ヶ所の拝所を神人と共に参加者全員で廻り御願する。
・参加された神人
新城栄一さん(99歳) *神衣装を着ての参加はない
神人の栄一さんが到着すると区長さんが線香に火をつけ、アサギ内の香炉へたてる。
供え物には花米・お酒(泡盛)・お神酒(餅米を砂糖で煮たもの)・お餅(カーサーに包まれている)で栄一さんは手を合わせ「今日はワラビミチです」と報告や祈りの言葉を唱える。
花米をつまみあげてとなりの空の紙皿へ移す所作を3回、お酒とお神酒は香炉へかける。これらが終えると区長さんは参加者に相図をおくり皆で手をあわせる。
つぎへ歩いて移動
Aニガミヤー跡
お餅は持って行かず。その他の供え物、所作はアサギ同様。
各香炉に丁寧に祈りの言葉と供え物(お酒とお神酒)を香炉へかける。栄一さんの祈りがすべて終えると、区長さんの相図で参加者皆で手を合わせる。
B天底ヌルドゥンチ跡(アラグスクヤー)
再び歩いて移動。供え物、所作は同様。
ここでも各香炉に手を合わせる。香炉へかけたお酒とお神酒はそのつど足していた。
Cクシムイ(ウタキ・お宮)
男性達は入口付近で待機し、女性達は階段付近で待機。栄一さんは自らの足で急な階段を登る。区長さん、書記さんも同行。「若い人は上まで行きなさい。」とのことで婦人会副会長の女性と調査者(玉城)も同行。祠内には4つの香炉が確認される。
香炉の向きが気になるところだ。
Dモーガー
再び歩いて移動。栄一さんは書記さんの車で移動。
アミスガー向いの小高い茂みの中に小さな祠内に香炉がひとつ。この香炉の向きも北西と気になる向きをしている。
栄一さんはここからそのまま帰宅し、その他の参加者は再びアサギ庭へ移動。
Eアサギミャー
ゴザに座り、皆で飲み物やオードブル。お神酒も振る舞われた。花米とお餅もひとりひとりにお土産としてくばられた。
前回8月16日(旧暦6月26日)に天底のサージャーウェーの調査時と今回は拝む場所・順番・所作は同様のものであった。
何よりも参加者の老人会の方々が多く、皆さん元気である。また、神人の栄一さんにいたっては99歳とは思えぬほど足腰が強くしっかりされているのをみると天底んちゅの力強さを感じることができた。
【神人】
神人:新城栄一さん
新城栄一さん(99歳)は耳は遠いものの足腰がしっかりしている。
天底は寄留民が多く、三番目に移り住んできたのが新城姓(アラグシクヤーと呼ばれる家)と言われる。また、新城家(アラグシクヤー)はノロを出す一門である。同じ新城である栄一さんもこの一門だと思われる。天底の神人は現在栄一さんひとりである。





天底団地向いの墓地集落の茂みの中に存在する。かつての道の面影はなく、お墓の敷地に取られている。ここでは牛肉を供えるという神行事が現在も残っている。この行事は神人の栄一さん、区長さん、書記さんの3人のみで行う。ここには香炉があり、おそらく伊豆味に向っている。香炉のすぐそばには大きなクムイがあり、かつてはここで牛の屠殺をおこないその肉を鍋で煮込み供えたという。分字である伊豆味と交代で屠殺を行い、供えていたが伊豆味まで行くことが困難になり、遥拝のための場所とされる。
この行事はワラビミチとは別の祭祀だが、話題となったのでメモしておく。
